大森町

今日「ちい散歩」を見ていたら、ちいさんが大森町を散歩していた。
ずっと昔窓の外を見ると、京浜急行大森町駅のホームの人と目が合うくらいのアパートに住んでいた。
もうぺったりと駅の裏側に貼りついたボロアパートだった。
懐かしくってテレビ画面に目を凝らしたけれど、アパートは映らなかった。
まだあるのかどうかも知らない。ゴキブリがいっぱい出て最悪だった。
トイレしかなかったから、台所の流しで髪を洗ったりしていた。水しか出ないのに!
どんだけ貧乏?って思うでしょう?でも好きでそうやって暮らしていた。
壁も薄くっておとなりの音もよーく聞こえた。
最初は中国人一家が住んでいて、「あーご飯食べてるんだなあ」とか「子供がわるいことしたんだなあ」とか、手に取るようにおとなりの暮らしがわかった。
そのあと住んでいたのはおじさん一人で、よくドアのノブに果物を入れた袋を置いていってくれた。おじさんはいるのかいないのかよくわからないくらい静かに暮らしていた。東北からやってきたのだと言っていた。出稼ぎだったのかなあ。
懐かしいな、あんな一人で住んでる感じがしない一人暮らしも。