夏の夜

昨夜、図書館の期限切れの本をこっそり返しに行った。
図書館は10分くらい歩いた所にある。同じ道を帰るのはつまらないから、遠回りして帰った。
図書館の辺りは道が整備されていなくてくねくねしていて、昔からあまり変わってないのだと思う。
微妙なカーブの下り坂をおりて行ったら、途中に広い空き地があった。ぽっかりと現れた異空間。枯れ草がぼーぼーとしていて、奥には平屋で小さな傾きかけた木造家屋。多分、建て売りの小さな家なら三軒くらい建ちそうな広さが、そんなふうに放っておかれている。
雨降りのあまり街灯もなく暗い中、とてもぞくぞくした。まるで鬼太郎の世界!
ひゃーっと思いながら早く通り過ぎようとしたら、闇の方から私めがけてコウモリが飛んできた。さらにひゃーっと思いながら急いで通り過ぎた。
なんだかすごく怖かった。
鬼太郎になら会ってもいいけどね。