通勤途中の公園の端っこにずっと花水木だと思っていた木があって、白い柔らかな花がちょっと横向きに咲いている。
それはまるで白い鳥が飛ぶように見えて、花がみんな開いた様子はたくさんの鳥たちがいっせいに飛び立って行くようだった。
そんな頃になってやっと、幹に札が付けられているのに気づいた。
くるっと回り込んで札を見たら「コブシ」と書いてあった。
あらまあ、ずーっと花水木だと思っててゴメンナサイ。
コブシの花は今は開ききって、鳥たちは思い思いに飛び回っているように見える。


昼の光の下で見る桜よりも、ライトアップされていないのに暗闇にポーっと白く浮かび上がる桜が好き。
毎晩、帰り道に花見をしている。