みよ子さん

先週田舎に帰った。
子どもの頃、時々大きな街に出かけて、1冊か2冊本を買ってもらうのをとても楽しみにしていた。
それは今、本棚だけの部屋にいっぱいになって並んでいる。
全部覚えていて、自分の中にその世界が確実に流れているのがわかる。
最近、松谷みよ子さんの童話をとても読みたかった。
図書館に行けばいいのだけど、「うちに帰ったら読もう」と思ってた。
子どもの頃にはあまり好きではなかった「貝になった子ども」が、本当に美しくて素晴らしくてびっくりした。
多分今の時代の流れとは全然ちがうところを流れている物語だと思うけれども。
そんなちがうところを流れているものを時々掬い上げてみるのも、ちょっと面白いことだと思うよ。