けらけら

からだの中を光でいっぱいにするように呼吸する。
そんなことを考えながら地下鉄の階段を昇っていた。
そうしたら上の方からこどもたちのけらけらと転がるように笑う声が聞こえてきた。
「光でいっぱいにすることも、こんな笑い声でいっぱいにすることも同じことかもしれない」なんて思いながら地上に着いた。
まだまだけらけらが聞こえてきて、それはお母さんの両側を笑いながらくねくね歩いている小さなふたごだった。
おかあさんをはさんで見事なシンメトリーは、あんまりくねくねはしゃいでいるので、ピンク色のリュックサックをぎゅうっと引っ張りあげられながら歩いてた。