カラス

いつも仕事帰りに閉館時間を気にしながら図書館に飛び込む。
図書館へは駅から長い坂道を下って、コウモリがたくさん飛ぶ川沿いを歩いて行く。
その川沿いの電線にいつもカラスがいる。
下から見上げると、背中を丸めるようにして、ふたつ寄り添って動かない。
みっちりとした丸い体がふたつ、そこが寝床なのか、行きにも帰りにも同じ場所にとどまっている。
夕暮れ時のだんだん暗くなる中、いつも少しだけせつなくなる。
私はカラスが嫌いではない。


今日はずっとカラスの絵を描いていた。
フランツ・カフカカフカの綴りはKafka
ニシコクマルガラスチェコ語でKavka
〈KavkaとKafka〉という絵。