夜、商店街をぶらぶらと歩いていたら、男の人が二人歩きながら話していた。
「絵はね、描いて描いて描いて描いて描きまくるしかないんだよー。そうしてるうちに描けるようになるから」
とても細くて小さな、おしゃれな格好した人が先輩で、後輩の背の高い人に助言している風だった。
ずうっと私も聞いていたい気がした。
キンキンに冷たい空気の中で、すーっと声が耳に入ってきた。
私も作って作って作ってるうちに何か小さな星のようなものを見つけることができるでしょうか?
二人は呑み屋が並ぶ方に消えて行ったのだった。