「空想の船」

夏、窓を二つ開けると遠くの家や隣りの家から丸見えなので、だけど、カーテンを閉めると大変暑いので、薄暗がりで生活することを選ぶ。
薄暗がりにじっとして音楽を聴いていると、窓の外に海が広がっているような錯覚を起こす。
この風は海風で耳の中に吹き込んでくるようなこの音は波の音。
冬の間は湖を覗き込んでいるような気持ちだったけど、海に漕ぎ出したんだ。