今日も仕事。明日も仕事。
今日、駅に行く途中の通称猫通り(猫が何匹もいるから)を歩いていたら、小雨の降る中、ご飯はくれるけれど家には入れてくれない家の外猫さんたちが、エアコンの室外機の上で寝ていた。
彼らは一年中その家の外で過ごしている。大きな植木鉢の中でくるくるになっていたり、伸びきって昼寝していたり。
ご飯さえ手に入れば、家がなくたってお金がなくたって生きていけるのだ。お風呂に入れなくたって自分でどうにかきれいにする。夏は暑いのを少し我慢すればいいし、冬は身体に貼りついた毛皮がある。
自分の身に置き換えて考えながら電車に乗った。しかし人間はどうして毛皮を捨ててしまったかなあ。それがあれば冬でも家がなくても平気だったかもしれないのに。自分を守ることができたのに。お金がなくて買えなくても、ぼろぼろの服を着ていなくてすんだのに。家のない猫でも、猫には楽観的なものを感じるけど、家のない人間からはただただ悲しみがにじみ出ている。
職場は銀座にある。銀座にもホームレスの人がたくさんいる。いつも会う顔がある。
これから自分だってどうなるかわからない。考えるとどんどん不安になる。だけど、それは今、現実化していない悩み。そんなものは置いといて、今は強くたくましく生きられるようになりたい。外猫さんを見習って。野良猫さんには脱帽して。